少子高齢社会による労働人口の減少と、世の中の変化にともなうビジネスの加速化、転職や労働に関する考え方の多様化によって、今後人材不足・後継者不足はますます深刻になっていきます。「大量採用してその一部が次世代を担う人材になれば良い」という考え方は、終身雇用制とともに崩壊していくでしょう。限られた人材での事業目標達成が求められる中、人事戦略としてのマネジメントを考えていく必要があります。
このような状況に対応するために、人事を「企業目標を達成する戦略」の一つとしてとらえ、社員の持つ能力(=タレント)を最大限に活かすため、採用、配置、育成、定着を戦略的に行うタレントマネジメントが注目されています。
タレントマネジメント導入を検討中の企業様のよくある課題
人事と総務を兼任しているため、社員の特性や能力、経歴までの細かい部分を把握しきれていない
離職者や休職者を補填するための人事になってしまっており、社員の能力を活かせていない
人事評価が形骸化していて、せっかくの評価データを人材配置に活かせていない
人材情報の一元管理で、俯瞰的に配置計画を立てられる
これまで人事情報は紙やExcel、人事システム等様々な媒体にバラバラに保管されていることが多く、その場合、確認や変更の際にいくつものデータを書き換える必要があったり、1人の社員のスキルと評価履歴を確認するために多くのデータに目を通す必要があり、社員の情報を比較して配置換えを考えるにもすべてのデータを活用できていませんでした。
タレントマネジメントシステムでは、基本的な人事情報だけでなく、評価履歴、資格情報、面談記録、履歴書、業務履歴など、その社員に関する情報をまとめて管理することができ、組織ごとの社員の顔ぶれや人材バランスを一目で把握することができます。人件費やスキルなど、様々な視点からの配置をシミュレーションすることで、人員計画を立てやすく、採用や退職者への対応にも活かせます。また、管理項目を簡単に増やすことができるため、自社の運用に合わせてカスタマイズが可能です。
入社時書類や評価シートなど、社員から集める情報もシステム上で提出・承認することができ、人材情報のペーパーレス化が進みます。
モチベーション分析・離職分析で人材の定着
残業時間や休出回数等の定量的な数値だけでなく、定期的な意識調査(パルスサーベイ)やアンケートで得られる社員の状態、面談や普段のコミュニケーションの中で得た情報も細かく蓄積することができます。これらのデータから離職の予兆を分析し、離職を申しでる前にフォローできるよう、人事と現場で情報を共有することが可能です。
人事関連業務の効率化
全社員対象の身上申請や帳票の作成・配布など、数の多い情報を処理する定型業務は、月末や年度末の繁忙期に集中しがちです。タレントマネジメントシステムで人事情報を一元管理できれば、社員は身上申請をシステム上で行い、人事で承認するとデータベースに自動反映することができ、入力の二度手間や複数あるマスタを何度も書き換える必要もありません。自社の運用にカスタマイズした帳票類は1クリックで出力することができ、繁忙期の負担軽減につながります。